Monday, June 12, 2006

アメリカの小学校 ⑥

 こんにちは。今日は、久しぶりに “アメリカの小学校”の中の Talent Show についての話をしたいと思います。



 約6週間ほど前、学校からお便りが来て、“Talent Show(タレント ショー)の出場者募集!” と書いてありました。それは、一組あたり、約4分半の持ち時間内で、歌・楽器演奏・寸劇・ダンス・ものまね など、自分が全校生徒の前で披露したいことを 発表するというもので、アメリカの小学校ではとても一般的な催し物のひとつなのだそうです。 出演者は個人で応募することもできますし、友人同士のグループでも可能なのですが、クラス対抗の催しではありませんから、あくまでも、出場単位は個人ということになります。



 さて、この日の出演者は64人といいますから、学校全体数でいうと、約1割の生徒さんたちが、この Talent Show に 出演したことになります。内容も、“目立ちたがり屋さんショー” で会場の笑いを一身に引きよせている子供たちもいれば、新体操やフラメンコ・ピアノ演奏・長文の詩の暗唱 などで、あっと驚く才能をみせてくれる子供たちもいました。個人でパフォーマンスをする子はよいのですが、グループでダンスなどをする場合は、保護者も巻き込んで、おそろいの洋服を作ったり、放課後、誰かの家に集まったりして練習をしてくるのだそうです。

 このように、主に校外で準備を進めなければいけないことが、どうして学校内で発表されるのか、日本人の私としては、よく分からずに見学したため、アメリカ人の友人にこのTalent Show の意義を聞いてみたんですね(笑)。すると、“人前で発表することによって 自信をつけるため” というのと “学校以外の場で習っていること(バイオリンや空手など)を発表することで それらの体験を見学者と共有でき、見学者にとっても良い刺激になるから” というんですね。

 良いか悪いかは別にして、学校で教えていないことを、学校内で披露するチャンスがあるなんて、すごくアメリカ的だなぁと思いました。新しい事がらを分かち合うのにとても寛大というか・・。“そんなことは学校では教えていませんから習い事なら、勝手に課外活動としてやってください。”とか ”うちの子は教えられていません”、、といいだす人は誰もいないのです。個人の決断が尊重されているのだなぁというのがしみじみと私の感想です。

 そして、愛娘・息子たちが、ステージを終えると、多くのお父さんお母さんが、小さな花束を子供たちにプレゼントしていましたね。もちろん、
"I am so proud of you !" (あなたのことを とっても 誇りに思うわ!)という愛情たっぷりのメッセージと Big Hug (ぎゅっと大きく抱きしめること) と一緒に!!
 

 

2 Comments:

Anonymous Anonymous said...

Talent Show、面白いですね!
日本の小学校でも、Talent Showほど幅広いジャンルのショーではありませんが、発表会が時々ありますよ。
娘のクラスでも1年間の最後に、その年頑張ったことを発表する機会がありました。
サッカーのリフティングをする男の子がいたり、飛び入り参加のお父さんとキャッチボールをしたり、ピアニカで演奏したり、一輪車や竹馬に乗ってみたり…そのたびにクラスメイトと保護者は教室や体育館、校庭とぞろぞろ場所も移動します。
 そんな発表会では、得意なことを発表するものだと、大人の私は思っていたのですが、我が家の娘は、何度も失敗しながら跳び箱にチャレンジしていました。彼女は一輪車だって竹馬だって、鉄棒だって発表していたお友達より上手にできるのに、なんでうまくできない跳び箱での発表を決めたのか・・・
家に帰ってから聞いてみると、「だって、頑張ってるんだもん!」とシンプルな答え。
 “うまくできること”を披露するのではなくて、“がんばっていること”を披露する会だったんですね。ムムムと納得。頑張ることがあまりスマートでないという風潮の最近の日本で、先生もなかなかやるな~とうなってしまいました。

11:28 PM  
Anonymous Anonymous said...

素敵なコメントありがとうございます!先日、日頃は健康な娘が学校を欠席し、たまたま、その時の全校集会で、娘が2つの賞を受賞していたのでした。せっかく校長先生に名前を呼ばれ、特別な日だったのに、欠席させてしまいかわいそうだったかな・・と思いましたが、本人は、自分ががんばっていることを自分がわかっていれば良い・・という感じで、あまり人の評価を気にしすぎてはいないふうでした。上手にできることじゃなくて、がんばっていることをはずかしくなく発表できたりする、素直な心、持ち続けたいなぁ・・・と親ばかな自分を振り返り、反省したのでした・・。

1:13 PM  

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