Thursday, June 08, 2006

Make Way For Ducklings ②


 みなしごになった Ducklings (カルガモの赤ちゃん) の話しを前回、書きました。カルガモでも人でも、あらゆる動物の “赤ちゃんの目” というのは、どんなことがあっても守ってあげたくなる 新しい命のやわらかさ と、これから伸びていく生命力 にあふれていますよね。

 さて、アメリカの人たちにとり、Ducklings は、元来とても、なじみ深い鳥だと思われます。まずはRubber Duckie(ラバーダッキー)の存在。 これは、ゴムでできた黄色いアヒルで、赤ちゃんが入浴時に使うおもちゃ、ですが・・多分、お子さんのいる家庭なら、必ずといっていいほど、 (赤ちゃんを迎えるカップルが生まれてくる baby のために準備しておいたり、誰かからプレゼントされたり・・と) 持っていると思うんですよ(笑)。日本で言ったら、キューピーちゃん的な感じでしょうか (って、今はキューピーちゃんなんて持っているお子さんはいないかもしれませんね・・)。


 そして、同じくらい伝統的に、アメリカの子ども達に愛されている Ducklings の "絵本" といったら、こちら。
" Make Way For Ducklings"  です。 これは、40年以上の間、読みつがれているお話で、カルガモ夫婦が、ボストンの公園で子ども達を生み、育てる様子が、ほほえましく描かれています。Robert McCloskeyという作家によって書かれ、1942年にCaldecott Medal(カルデコット賞) というアメリカの絵本作家なら、誰もがあこがれる賞を受賞し、それからのロングランです。

 アメリカの家庭では、今はお父さん・お母さんになった人たちが、幼いころ買ってもらった その同じ絵本を、今、時を経て、彼らの子ども達に読んできかせる・・という年代になってきています。アメリカは 消費文化・・といわれますが、以外に、何十年前に彼ら自身が使っていた絵本 や おもちゃ が、ベビーの誕生とともに、倉庫からほこりを払ってでてきて、再び新しい世代の子どもたちに使われる・・というようなことがよくあります。お父さんが、当時、書けるようになったばかりの幼い字で、絵本に署名などをしてあるのをみて、子どもたちは大はしゃぎ!まるで、1冊の絵本をはさんで、親子がタイムマシンにのっているようで夢があると思いませんか。

 日本の子供たちにも、異国の文化・ことばを感じてもらうために、その国の絵本を原文のまま、愉しむということは、とても意味があることだと思うんですよ。そこには、その国の言葉はもちろん、文化・国民性などがあふれていて、テレビやインターネットなどの高速情報収集よりも、ずっと深いところで、子供たちの心にしみていくものだと思うのです。でも、今のところ、英語にストレスを感じず、心地よく読める日本の大人が多くはいらっしゃらないかもしれません。絵本の読み聞かせは、もともと、とても楽しいことですから、是非、大人の方も英語だからといって肩ひじはらず、いっしょに愉しみたいですよね。実は、ずっと長い間、これを解決する方法を考えていました。やっと少しずつ、暖めてきた企画が、形になりつつあります。私たちの美しい国語である、"日本語"を大切にしながら、アメリカ語だからではなく、世界のスタンダード、国際語である "英語" も愉しめるあたらしい生活の提案をめざしています(笑)。こちらも早くみていただけるよう、がんばりますね。

 日本は全国的に、梅雨入りしたのでしょうか。天候・気温が不順のようですね。お体十分ご自愛くださいね。
 それでは、また 月曜日に この場所で お目にかかりましょう!

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