Monday, July 03, 2006

Hello Friends ④

 今回はアメリカで活躍する、フレッシュな日本人女性をご紹介します!私たちと同じように 日本で育ってきた女の子が どのようにして国際舞台で活躍するようになったのでしょう?早速、彼女の話を聞いてみましょう!

 Hanna  23歳


Q1, アメリカに来たのはいつですか?
Indiana州にあるEarlham College という小さなLiberal Arts Schoolに4年間通い、今年5月に卒業しました。大学では美術を専攻しました。もともと美術が好きだったので、自分がアートメジャーになったことは自然な流れだったような気がします。最終的には陶芸を選択しました。また、スペイン語を副専攻にし、大学2年生のときに大学のプログラムでスペインに1学期間、短期留学しました。

Q2, どうして、アメリカに留学したいと思ったのですか?それはいくつの時ですか?
高校生の時にNew Jersey州のMoorestown Friends Schoolに1年間留学したことが、アメリカで大学に行くきっかけになったと思います。このハイスクールは私の行っていた日本の高校の姉妹校だったので、交換留学のチャンスがありました。もともと英語への興味が強かったので、留学すれば異文化経験もできるし英語も上達するだろう、という単純な動機で、留学する決心をしました。
 17歳のときに経験した、この留学生活は5年経った今でも、まるで昨日のことのように思い出せるくらい、とても衝撃的で素晴らしいものでした。最初のうちは自分の英語力のことで頭がいっぱいで、焦る気持ちのあまり、楽しむ余裕があまりありませんでした。一日中英語を聞いて頭が痛くなったり、みんなの楽しそうな会話やジョークが理解できなかったり、話しかけられてもうまく答えられないことがフラストレーションになっていました。そのうちなぜかふっきれて、焦っても仕方がない、とにかく楽しもう、と前向きな態度でいるように心がけたら、自然とコミュニケーションが楽になったような気がします。自分の間違えや失敗を笑える余裕が出てきたからかもしれません。先生が話す はっきりとした英語が理解できるようになっても、友だちと1対1で長い間会話ができるようになっても、ランチタイムでのテーブルで交わされる、テープを早送りしたような英語はいつまでたっても聞き取るのに苦労しました。(ティーンエイジャーの話す英語はホントに速い!)ホストファミリーや友だちにも恵まれ、彼らと一緒に過ごす時間が限られた貴重なものだと気づいてからは、落ち込む暇やホームシックになる暇もないほど、積極的に楽しめるようになりました。
 留学も終わりに近づくと、英語力は自然と伸びましたが、それはほんの結果に過ぎず、ほかに学んだことは数え切れないほどたくさんある、と思えるようになりました。ただ、やっとアメリカの生活に慣れてきて、友だちもできて、英語にも少し自信が出てきた、というときに日本に帰らなければいけなかったことは私にとってあまりにも残念なことでした。今度こそは、この留学経験を生かしてさらに充実した学生生活を送りたいと思い、アメリカの大学に進学することに決めました。大学生活をほかの学生と同じくゼロから(1年生から)スタートできることが何よりもうれしかったことを覚えています。

Q3, 留学に備えて日本で英語を勉強してきたとは思いますが、実際にアメリカに暮らしてみて、言葉の面で不自由したことはありましたか?もしあったとしたら、どうやって乗り越えていったのでしょうか。
 一度目の留学のときとくらべれば精神的には少し楽でした。英語を聞いてガンガン頭が痛くなる、というようなことはあまりありませんでしたが、最初の頃は授業中、先生の話していることや他の学生の発言についていくのに精一杯でdiscussionのクラスでもなかなか発言することができませんでした。Readingの量も多く、ペーパーを書くのも慣れていないし、大変なこともたくさんありましたが、積極的に先生に相談したり、友達に助けてもらいました。同じ立場であるinternational studentsの多くは、ほとんどみんな英語を上手に話していたので 彼らの存在は良い刺激であり、また心強い支えでした。小さな壁はいくつもありましたが、常に自分を励ましながら自分のペースで乗り越えていくほかありませんでした。いつも身近になんでも話せるようなよい友達がいたことが何よりの救いでした。

Q4, アメリカの大学生活で1番自分が成長したなと思う部分は、どんなところでしょうか。
 一言で表すのは難しいですが、あえていうなら、自己管理力(?)です。忙しい大学生活の中で、規則正しく健康に過ごす、ということは意外と難しいことです。アテンダンス(出欠数)が厳しいため、病気をしてダウンしないように、自分の心と体の健康のケアを特に気をつけました。それは自分の弱さを含め、自分自身を見つめることでもありました。

Q5, アメリカの大学に通ったからこそ体験できた!と思う、想い出に残る出来事はなんでしょうか?
 印象的な楽しいビッグイベントは数え切れないほどありますが、今振り返ってみると、日常的なささやかなことが実はとても貴重な経験だったのだと改めて実感します。たとえば食堂のテーブルにたまたま一緒に座った10人がそれぞれ違う国の出身だったりすることはしょっちゅうでした。誰も母国語は英語ではないのに、みんなの共通語は英語。アメリカに来てから、英語を通してさらに世界が広がり、また、アメリカ以外の国々もより身近に感じることができました。

Q6, 専攻されたアートについて 教えてください。
 Studio ArtのクラスはArt Fundamentals, Photography, Drawing, Papermaking, Ceramicsを取りました。他にはPainting, Metals, Weavingなどが取れます。Studio Artのクラスは人数制限(15人~25人)があります。ほとんどのスタジオは24時間開いているのでいつでも好きなときに製作することができます。
Art HistoryのクラスはHistory of Modern Spanish Art, Survey of Western Art, 20th Century Artを取りました。Art Historyのクラスはたくさんのreading, paper, テストがありました。大きなレクチャールームで授業を受け、ひたすらノートを取り、フラッシュカードを作り暗記しました。日本の授業のスタイルと少し似ているかもしれません。

Q7, 日本で、今後、海外留学を考えている若い学生さんやそのご両親に何かアドバイスはありますか。
 私自身は、留学をしてよかったと心から思っているので、短期でも長期でも、そういうチャンスがあれば、ぜひ留学をお勧めします。ただ、時期が早ければいいとは必ずしもいえないし、留学の期間が長ければいいとも限りません。一番大事なのは本人のmotivation(動機)だと思います。語学上達だけが目的なら、日本でもお金を払えばいくらでもチャンスはあるはずです。留学をすることは、語学をはじめ、その国の文化や人を学ぶことでもある ということを忘れないでください。積極的に学ぶ姿勢をこころがけていれば、留学生活は充実した有意義なものになると思います。

 こうして、若い日本人が国際舞台で活躍してくれるのは、本当に心強いことです。これからも応援しています。ますますのご活躍を!!Hannaちゃん、ありがとうございました。

さて 次回より、この "のほほんWashington DC 生活" も 夏休みのペースにあわせ 9月まで、更新が不定期になります。どうしても、場所や国の移動がふえてしまい、定期的にパソコンの前にいることができそうもありません。でも、のんびりペースですが、折をみて更新していきますので、よろしかったらご覧ください!