Wednesday, June 28, 2006

アメリカの小学校 ⑥

 皆さん、こんにちは。連日、大雨洪水警報の出ていたWashingtonD.C でしたが、ついに今日からお天気が回復し、暑い日ざしがもどってきました。これから、DC も真夏日が続くことになるのでしょう! 小泉総理大臣が来米していることから、日本の国旗をDC の街中で見る機会が多いこの頃です。

 さて、今日は “アメリカの小学校” から "Career Day" (キャリア デー)について、お話をしたいと思います。

 アメリカの学校では、保護者が Volunteer (ボランティア)で 授業の助っ人になる機会がたくさんあります。例えば娘の通っている、満5-6歳児の Kindergaeten (キンダーガーデン)クラスでは、遠足や、校外活動のたびに 事前に学校から "Chaperon"(シャパロン・付添い人)募集のお知らせがきます。日頃から、生徒数21名のクラスに2人の先生(担任と補助の先生)がいてくれるのですが、シャパロン(付添い人)として、数名の保護者にボランティアしてもらうことで、遠足など現地についたとき、子ども達が、(大人の数だけ)より小さなグループに分かれて行動することができ、効率の良い行動ができるというわけです。これは、もちろんボランティアですから、保護者の任意に任されているのですが、これらのボランティアに応募する保護者は、けっこう たくさんいるんです。ボランティアを率先する保護者は、“自分の子供を含めクラスの様子が見える” “先生が子ども達にどんなふうに接しているか見える” “自分自身も子どものおかれている環境を身近にとらえられる” などとその利点を挙げていますし、そういったボランティアをする保護者が必ずしも、家庭にいるおかあさんかといったら、そうではなくて、日頃はフルタイムで仕事をしている人もたくさんいます。でも、“子どものクラスのボランティアに参加するので、今日は仕事に遅刻します。”といったときに、日本の職場より、アメリカの職場のほうが理解があるかもしれません。

 さて、本題の "Career Day" に話を戻しましょうね(笑)。これは、世の中には どんな“職業”があるか、ということを子ども達に知ってもらう・・という意図があると思われます。“それはどんな仕事なのか?” “どうして、その仕事をしようと思ったのか?” “その仕事をしていて良かったなと感じるとき” など、子ども達が知っている一定の職業(例えば 先生やサッカー選手など) を超えて、どんな仕事があるのか、身近に感じるチャンスなのだと思います。 娘のクラスには、“聴覚検査士” “アメリカ大使館職員” “料理研究家” という3人のお父さん・お母さん先生がきて、話をしてくれたり、実際に聴覚検査をしたり、大使職員が以前に赴任したことのある国の文化についてのクイズ大会だったり・・・。大いに盛りあがりました(笑)。
 
 私が、もうひとつ、これはアメリカの良いところだなぁ!と感じたのは、、、。隣のクラスの保護者は “医師” と “ヨガの先生” が 保護者のゲスト先生だったのですが、どちらも、自分の仕事に自信を持っていて “私の仕事って、こういうところがすごく楽しいのよ!” と朗らかに自慢しているのです。どちらの仕事が社会的にどうの・・という、自慢もはじらいもなく、すごく明るいんですよね!私は、アメリカのこういうところが好きなんですよ。あっ、でも、日本でもこういう素敵な社会人の方はたくさんいらっしゃるのでしょうね!

 ではまた、月曜日、この場所でお目にかかりましょう!すてきな週末をすごされますように。

Monday, June 26, 2006

アメリカのなかの“日本” ④

 みなさん、こんにちは。こちらWashington D.C は雨の週末をむかえています。久しぶりの長雨は、いつも急ぎ足で過ぎるにぎやかな週末を、少し静かなものにしてくれます。家の中を片付けたり、子ども達と本を読んだり・・・。なかなか良いな・・と思っているのですが、梅雨の続く日本の皆さんにはどう写っているでしょうか。

 さて、今日は私たち Washingtonian (ワシントニアン・ワシントンの住民) の新聞、The Washington Post から、アメリカのなかの“日本” をお届けしたいと思います

 アメリカに住み始めたとき、週末の新聞の厚みに とても驚いたものでした。早朝、新聞配達の人が どさり と前庭に投げ配る 新聞の音で、目が覚めるほどです。中を見ると、本紙のほかに、Style, SPORTS, METRO, OUTLOOK, BOOKS など、たくさんの見出しに分かれた別紙が入っています。最初は、何でこんなにたくさんあるのかしら?と思っていたのですが、住み慣れてくると、なるほど、興味のあることを読み選べたり、なかなか楽しいのです。日曜日の遅い朝には、初老のカップルが、カフェで同じ新聞を2誌・コーヒーを2つ買って、それぞれが、自分の好きな記事を時間をかけて読んでいる光景もよくみかけるものです。

 さて、そんな中で、今日の "Travel" (旅行)の記事に、東京が特集されていました。“東京は(値段が)高い!”というところに大きく赤いバツが書かれ、いかに(アメリカ人が世界で一番物価の高い国と信じて疑わない)東京に安くいけるかという記事です。ある記者が東京への旅(1週間)を飛行機代も入れて、$1000(1000ドル) 以下で楽しんできた様子が書かれ、どんなふうに過ごせば、安くて楽しい東京を満喫できるかというものでした。その記事によると、究極、6つの方法をすすめています。

Free Tokyo (or Almost): Six Ways to See the City for Less (By Ben Brazil, The Washington Post) 
1, Visit the fish market( It features narrow passageways that lead past stalls of octopus, crab and other fruits of the sea. Get there early: The tuna auction starts around 5 a.m.)

2, Go temple-hopping. Shrines and temples are everywhere. Meiji Jingu, probably Tokyo's most important Shinto shrine, is a must-see.

3, Stop and smell the cherry blossoms. Shinjuku Gyoen has French-, English-, and Japanese-style gardens spread over 144 acres. You can also visit the East Garden of the Imperial Palace.

4, Tour showrooms. Many Japanese companies have Tokyo showrooms, free way yo check out products. You can see huge TVs, cameras and even a robotic dog at the Sony Building. Also good is Honda's Welcome Plaza Aoyama, with motorcycles cars and Asimo the robot. Electronics giant Laox's is a gadget wonderland in the Akihabara" Electric Town" district. Don't miss the massage chair on the six floor.

5, Look at the view. The Tokyo Metropolitan Government Building One has free viewing platforms on the 45th floor.

6, See a show. Kabuki-za is Tokyo's top spot to see Kabuki, a traditional form of drama. Although performances can be long and pricey, a single act at Kabuki-za costs about $6.50 to $9. The English-language headphones are worth the extra $3.50.


とその概略は・・
1、築地魚市場見学 (マグロのせりは早朝5時から)
2、寺めぐり(明治神宮など)
3、桜 お花見(新宿御苑など)
4、都庁45階から見る眺め
5、ショールームをまわってみる(ソニー・ホンダ など。大型電気店のラオックスにあるマッサージチェアを試すのも忘れないで!)
6、歌舞伎(一番安いものなら$6.5-$9からあり。英語のイヤホン解説は余計に$3.5払う価値あり)

 などと書かれていました。日本の方には、当たり前!と写る記事かもしれませんが、アメリカ暮らしに慣れてきた私たちには、とても新鮮で楽しい記事でした!“そうかそうか、今度日本に行くときは 築地市場に連れて行ってあげよう !” なんて思っていましたから(笑)。そして、もうひとつ。日本の人には当たり前(?)と写るかもしれませんが、ソニーやホンダのロボット・テレビの最新機能・車なども、アメリカ人には一見の価値ありのショールームなんですよね。これは余談ですが、私のアメリカ人の知り合いで、ウォシュレット(清浄機つきトイレ)のことを Space Toilet (宇宙人が使うような未来的なトイレ) とよぶ人が何人かいますよ(笑)。ボタンひとつでお尻を洗ってくれたり、ドライヤーで乾かしてくれたり・・と至れり尽くせリの、日本文化は、大らかなアメリカ人には、とても新鮮に写っているようです!

 では、また水曜日にお目にかかりましょう!

Saturday, June 24, 2006

Every Child Can Do It !

 皆さん、こんにちは。更新が遅れてしまい、ごめんなさい。ここ、Washington D.C エリアでは、既に夏休みに入った学校も多く、夏の のんびりムード が漂いはじめています。アメリカは毎年、9月に新学年が始まり、6月に修了式を迎えるので、この時期は、子ども達にとっては、一学年の学びを終え、長い夏休みを迎える開放感でいっぱいです! アメリカの夏休みは、6月20日前後から9月4日前後の Labor day(勤労感謝の日)明けまで続き、2ヶ月半程度の長いお休みになります。その間、ビジネスマン達も子どもたちの予定に合わせながら、お休みをとったり、国全体がなんとなく のんびりムードになるんですよね。特に、Washington D.C の観光を目当てにここを訪れる家族連れもあったりで、街全体もにぎやかです。

 さて、そんな長いお休みを、アメリカの子ども達はどんな風に過ごしているんでしょうか?実は、子ども達は、様々なCamp (キャンプ)に参加するのが、定番です。これは、日頃からその子が興味をもっているスポーツ(サッカーやアイススケート・水泳 などなど・・・)の Camp だったり、逆に日頃は体験することの少ない自然学習や、カヌーなど少し特殊なスポーツなど・・とにかく何でもありなのです!例年、4・5月になると、今年はどんなキャンプがあるか・・というような特集が 地方雑誌  にたくさん宣伝されています。気になるお値段ですが、例えば教会や公立学校の主催する Camp など、必要最低限の料金を申し出ているところと、乗馬やジェットスキー・・などのような、少し高級感のあるものは 破格の値段を掲示しているところもあります。つまり、その辺りも、各家庭の予算に合わせて・・・という感じでしょうか。
 さて、皆さんは、Suzuki Method (鈴木メソード) という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか。鈴木鎮一博士の提唱した 音楽の学習法 で、音符を読むことよりも、耳からきいた音楽を、そのまま、演奏していくことに重きをおいた学習法なんです。 今の アメリカでは、このSuzuki Method は、とても人気があります。 実は、今週、娘がそのサマーキャンプに参加しているのです。大学の一角を貸しきって、北はボストンやニューヨーク、南はフロリダと・・北アメリカに住む Suzuki Kids 達が大集合!というわけなんですよ。

 この Suzuki Method のなかで Every Child Can Do It ! (すべての子どもにできる!)ということが言われています。そして、親が母国語を話すとき、子どもがそれを習って母国語を話せるようになるのが “自然” なように、音楽も(他のことも) 才能は生まれもってもたらされたものではなく、育まれるものなんだ・・という理論なわけです。私は、いつもこれを、日本の子供たちが、いかに英語を獲得できるか・・というふうに考えるときに、応用できないかと考えます。しかも、それは Nurtured by love (愛による育み)であってほしいのです。英語を話すことが特別なことではなく、どんな日本の子どもにも、日本語を話しコミュニュケーションできる喜びがあるのと同じように、英語を話すことによってもたらされる喜びを知ってほしいと思っています。

Friday, June 16, 2006

アメリカ・生活の中のことば ①


 皆さん、こんにちは。ここワシントンDCは、あたたかい日差しと、さわやかな風の気持ちのよいお天気が続いています。日本列島は梅雨入りで、少し湿ったお天気でしょうか。私事ですが、6月は誕生月なので 日本にいても アメリカに住んでも、Hydrengea (紫陽花)の鉢植えなどを贈られることがあります。とても嬉しいのですが、心なしか、日の光の中で見るアメリカの "Hydrengea" よりも、雨にうたれながらも 嬉しそうに咲いている日本の "紫陽花" のほうが、目に鮮やかによみがえるのは、幼いころの懐かしい記憶からなのでしょうか。

 さて、今回は、アメリカ生活でよく使われる ことば・・から、“アメリカに住む日本人” として感じていることをお話したいと思います。言葉づかいや単語は、つかわれ方を知ると、その国の文化を知るチャンスになることがあると思うんです。

 私にとって、そのたとえの一つが、 "Comfortable" (心地よい・快適な・気持ちの良い)という形容詞です。アメリカに暮らすようになって、どれだけ、この Comfortable という表現を使って、声をかけられたことでしょう!
"Are you comfortable living in the states ?" (アメリカ暮らしは快適ですか?)
"Is your new house comfortable for you, now ?" (あなたの新しい家の住み心地はいいかしら?) などという、環境の快適さ について聞かれるような質問から、例えば、子どもの入学先を決めた後の親に、
"Are you comfortable for your decision ?" (その決定について快適なの?・・つまり、その決定でよいと感じているの?)
とか、休日の朝、遅くまでパジャマで過ごしているときにも
"I know it's not good, but this pj is so comfortable." (いけないのは、わかっているんだけど。でも、このパジャマっていうのがすごく居心地がよくて・・。)
という感じで、例文はいくらでもできてしまいます。

 実は、私は、アメリカに住んだばかりで、こういった会話があるたびに、、
“えっ?私が快適に感じるかどうかってそんなに大切なことなの?” “やる必要があるか、ないか、やってもいいことなのか、悪いのか・・とか、 そんな基準で 決めるんじゃないの?” と心の中で驚くことが度々あったんです。今考えると、これは、やはり文化の違いなんだな・・と思うのです。 つまり、アメリカは、人が中心というか、その人が快適に生きているか・・というのが、とても尊重されている国だと思うのです。つまり、グループ・団体主義の日本に比べ、個人主義のアメリカということでしょうか。

ちなみに、Comforter(コンフォター) という名詞形は、ふかふかの羽毛布団のようなことをいいまして、居心地がいい=ふかふかお布団 という発想なんですよ(笑)。今回の記事のため、アメリカ人の友人達に Comforter/Comfortable という単語から思い浮かべることを聞いてみたら、やっぱり、休日の朝、パパとママの大きなベットに子ども達が よじ登ってきて、一緒におしゃべりすること・・というようなイメージが一番多かったようです。これには、納得しつつ、少し面白く思ったのです。だって、もし、日本人の みなさんに “心地がよいこと” から思い浮かべることを聞いたら、きっと、家族や・恋人や友だちと一緒にいることや・・・やっぱり、人がかかわる答えがかえってきそうだからです。つまり、この点では、日本人も アメリカ人も まったく同じなんじゃないかな・・なんてことを思うのです。

 では、また月曜日にお目にかかりましょう! 皆さま お体、ご自愛くださいませ。

Monday, June 12, 2006

アメリカの小学校 ⑥

 こんにちは。今日は、久しぶりに “アメリカの小学校”の中の Talent Show についての話をしたいと思います。



 約6週間ほど前、学校からお便りが来て、“Talent Show(タレント ショー)の出場者募集!” と書いてありました。それは、一組あたり、約4分半の持ち時間内で、歌・楽器演奏・寸劇・ダンス・ものまね など、自分が全校生徒の前で披露したいことを 発表するというもので、アメリカの小学校ではとても一般的な催し物のひとつなのだそうです。 出演者は個人で応募することもできますし、友人同士のグループでも可能なのですが、クラス対抗の催しではありませんから、あくまでも、出場単位は個人ということになります。



 さて、この日の出演者は64人といいますから、学校全体数でいうと、約1割の生徒さんたちが、この Talent Show に 出演したことになります。内容も、“目立ちたがり屋さんショー” で会場の笑いを一身に引きよせている子供たちもいれば、新体操やフラメンコ・ピアノ演奏・長文の詩の暗唱 などで、あっと驚く才能をみせてくれる子供たちもいました。個人でパフォーマンスをする子はよいのですが、グループでダンスなどをする場合は、保護者も巻き込んで、おそろいの洋服を作ったり、放課後、誰かの家に集まったりして練習をしてくるのだそうです。

 このように、主に校外で準備を進めなければいけないことが、どうして学校内で発表されるのか、日本人の私としては、よく分からずに見学したため、アメリカ人の友人にこのTalent Show の意義を聞いてみたんですね(笑)。すると、“人前で発表することによって 自信をつけるため” というのと “学校以外の場で習っていること(バイオリンや空手など)を発表することで それらの体験を見学者と共有でき、見学者にとっても良い刺激になるから” というんですね。

 良いか悪いかは別にして、学校で教えていないことを、学校内で披露するチャンスがあるなんて、すごくアメリカ的だなぁと思いました。新しい事がらを分かち合うのにとても寛大というか・・。“そんなことは学校では教えていませんから習い事なら、勝手に課外活動としてやってください。”とか ”うちの子は教えられていません”、、といいだす人は誰もいないのです。個人の決断が尊重されているのだなぁというのがしみじみと私の感想です。

 そして、愛娘・息子たちが、ステージを終えると、多くのお父さんお母さんが、小さな花束を子供たちにプレゼントしていましたね。もちろん、
"I am so proud of you !" (あなたのことを とっても 誇りに思うわ!)という愛情たっぷりのメッセージと Big Hug (ぎゅっと大きく抱きしめること) と一緒に!!
 

 

Thursday, June 08, 2006

Make Way For Ducklings ②


 みなしごになった Ducklings (カルガモの赤ちゃん) の話しを前回、書きました。カルガモでも人でも、あらゆる動物の “赤ちゃんの目” というのは、どんなことがあっても守ってあげたくなる 新しい命のやわらかさ と、これから伸びていく生命力 にあふれていますよね。

 さて、アメリカの人たちにとり、Ducklings は、元来とても、なじみ深い鳥だと思われます。まずはRubber Duckie(ラバーダッキー)の存在。 これは、ゴムでできた黄色いアヒルで、赤ちゃんが入浴時に使うおもちゃ、ですが・・多分、お子さんのいる家庭なら、必ずといっていいほど、 (赤ちゃんを迎えるカップルが生まれてくる baby のために準備しておいたり、誰かからプレゼントされたり・・と) 持っていると思うんですよ(笑)。日本で言ったら、キューピーちゃん的な感じでしょうか (って、今はキューピーちゃんなんて持っているお子さんはいないかもしれませんね・・)。


 そして、同じくらい伝統的に、アメリカの子ども達に愛されている Ducklings の "絵本" といったら、こちら。
" Make Way For Ducklings"  です。 これは、40年以上の間、読みつがれているお話で、カルガモ夫婦が、ボストンの公園で子ども達を生み、育てる様子が、ほほえましく描かれています。Robert McCloskeyという作家によって書かれ、1942年にCaldecott Medal(カルデコット賞) というアメリカの絵本作家なら、誰もがあこがれる賞を受賞し、それからのロングランです。

 アメリカの家庭では、今はお父さん・お母さんになった人たちが、幼いころ買ってもらった その同じ絵本を、今、時を経て、彼らの子ども達に読んできかせる・・という年代になってきています。アメリカは 消費文化・・といわれますが、以外に、何十年前に彼ら自身が使っていた絵本 や おもちゃ が、ベビーの誕生とともに、倉庫からほこりを払ってでてきて、再び新しい世代の子どもたちに使われる・・というようなことがよくあります。お父さんが、当時、書けるようになったばかりの幼い字で、絵本に署名などをしてあるのをみて、子どもたちは大はしゃぎ!まるで、1冊の絵本をはさんで、親子がタイムマシンにのっているようで夢があると思いませんか。

 日本の子供たちにも、異国の文化・ことばを感じてもらうために、その国の絵本を原文のまま、愉しむということは、とても意味があることだと思うんですよ。そこには、その国の言葉はもちろん、文化・国民性などがあふれていて、テレビやインターネットなどの高速情報収集よりも、ずっと深いところで、子供たちの心にしみていくものだと思うのです。でも、今のところ、英語にストレスを感じず、心地よく読める日本の大人が多くはいらっしゃらないかもしれません。絵本の読み聞かせは、もともと、とても楽しいことですから、是非、大人の方も英語だからといって肩ひじはらず、いっしょに愉しみたいですよね。実は、ずっと長い間、これを解決する方法を考えていました。やっと少しずつ、暖めてきた企画が、形になりつつあります。私たちの美しい国語である、"日本語"を大切にしながら、アメリカ語だからではなく、世界のスタンダード、国際語である "英語" も愉しめるあたらしい生活の提案をめざしています(笑)。こちらも早くみていただけるよう、がんばりますね。

 日本は全国的に、梅雨入りしたのでしょうか。天候・気温が不順のようですね。お体十分ご自愛くださいね。
 それでは、また 月曜日に この場所で お目にかかりましょう!

Monday, June 05, 2006

Make Way For Ducklings ①

 週末に有機牧場を立ちあげている、友だち家族を訪ねました。私たちの住むワシントンDCから車で1時間くらいのところにあるのですが、その地域には、広々とした牧場がいくつもいくつも広がっていて、DC近郊で、塀でしきられた一軒家暮らしをしている私たちにとっては、ちょっとした旅行気分です。
 
 さて、車をとめ、友人達に会うと、あいさつもそこそこに、6歳の娘の大親友、Amelia(アミリア)が興奮しながら、
 
 "Guess what we found yesterday when we were walking on the driveway?" (昨日の散歩の途中で、道路で何を見つけたと思う?)

 とかけよってきました。Amelia のはしゃぎっぷりから娘も これは何か楽しいことがあるに違いない!と感じ、

 "I don't know. What's happen?"(わかんないよ。なにがあったの?) と笑いながらこたえます。

 実は、まぁ、ご覧になってください。この可愛らしい Ducklings(カルガモの赤ちゃん)を!ご存知のようにカルガモは 生まれてからすぐに、お母さんの後をついて歩きますよね。それが、昨日は、この可愛い赤ちゃん5匹だけが、頼りなげに、でも元気に歩いていたんですって。友人の話では、カルガモのお母さんが子ども達を離れることは、絶対に考えられないので、これは、狐か狸などの動物に、お母さんカルガモが殺されてしまったに違いないとのこと。今は元気な赤ちゃんたちも、捕獲して数ヶ月、人の手に守られなければ、自然の中、親なしで成長するのは無理・・ということで、彼らが “育ての親” になることにしたんですって。

 彼らはすでにお母さんカルガモの声を覚えていて、Ameliaたちの後ろをお母さんを追うように、おいかけて行くことはないのでしょうかね。いまは、せっせと、えさ・水やりと箱の掃除のお世話をしているAmeliaです。彼らが自然に帰るまでの限られた同居暮らし!カルガモの赤ちゃんにとっても、Ameliaにとっても すてきな想い出になることでしょう。

Friday, June 02, 2006

読者のみなさまへ

 アメリカに住んで4年の未熟な私が、このブログをはじめたのは、2006年1月30日の第1号にも書いたように(詳しくはそちらをご覧くださると嬉しいです。)日本の子供たち(大人にも!)に英語を日本語と同じように話し、様々な国の人たちと親しくなって欲しいと思ったからです。なーんだ、英語ってこんなに簡単なのに、なーんだ、英語で話せるとこんなに楽しい世界が待っていたの!と知ってほしいと願っているからです。

 でも、時々いただく感想で、「アメリカに比べて日本人は忙しすぎると思います。」「アメリカは自然が多くてうらやましいです。」といわれ、わたしの文章が 皆さんの日本人として の “元気の素” をなくしてしまうようで 申しわけなく 悲しいのです。そして アメリカ に住む 日本人 の私としては、


日本はとてもすばらしい国です!!!

日本にはとても素敵な人たちがいます!! と胸を張ってお応えしたいのです。

 温かい国民性、勤勉な生活、バランスの取れた食事、ほら、どれをとったって、本当にすばらしい国に私たちは生まれているのです。

 決してアメリカ万歳のことばかりではありません。どの国にも良いところ、悪いところがありますよね。でも、心が悲しくなる情報は新聞やニュースでいやというほど聞かされるけれど、ある町に、こんな良心的なアメリカ市民がいて、なんでもないことだけどこんなことをして楽しんでいます。なんて、ニュースでは報道されませんよね。だからこそ、こんな小さな場で、そんなことを取り上げて、今までは英語を話さずにきた日本のみなさんが英語を親しく思うきっかけになってくれたら!と願っています。

 がんばれ 日本 !! 

 遠くに住んでいても日本の皆さん、おひとりおひとりの勤勉な生き方、いつも応援しています。

 私のプロフィールのところにメールアドレスがついています。もし、何かご意見あれば、いつでも教えてくださいね。